集英社新書【荒木飛呂彦の奇妙な映画論】読破。
【概要】
漫画家、荒木飛呂彦が描く漫画作品へ大きな影響を与えてきたホラー映画。
そのホラー映画を荒木飛呂彦自身が語る本。
【感想】
「映画論」というタイトルではあるが、コアでディープなガチガチの物ではなく、ライトでポップ。言ってしまえば感想文の様なものだ。
きっと読者の中には「コレが映画論?」と思う人もいるだろう。自分自身、そう思った。
けれどもこれは「奇妙なホラー映画論」であり、荒木飛呂彦のホラー映画に対する意見、感想や考えのものなのだからそれでよいのだと思う。
本編は傑作ホラー映画や一般的にはホラー映画ではないもののホラー映画の要素を含んだ映画など、一口にホラー映画と言っても幅広い作品が名を連ねており、ホラーに限らず「映画を見ない」そんな人でもタイトルくらいは聞いたことがある作品も多い。
そして、それぞれをジャンル事に章で分けた全十章で構成し、それぞれ「ゾンビ映画」や「猟奇殺人映画」となっている。中には荒木飛呂彦独自の「田舎に行ったら襲われた系ホラー」というユニークなジャンルも。
「荒木飛呂彦の作品は好きだけど、映画は解らない」という人にも読みやすい反面、ディープな映画好きの人には物足りない内容であった。
荒木飛呂彦が好きな人へ、モダンホラーの入門用として一読してみて貰いたい。
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